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2007年2月

2007年2月13日 (火)

映画『モーツァルトとクジラ』観てきた

妻と銀座で映画観ました『モーツァルトとクジラ』

本を先に読んだのだけど、映画の物語はいろいろ違っていて、それぞれ楽しめました。本のほうがとても濃くて、二人が出会う前のそれぞれの物語も、出会って一緒になったのにうまくいかない長い年月のことも、有名になってテレビに出たり映画の話がまいこんでくるなんて話も。映画のほうはその実在の二人(ジェリーとメアリー、映画ではドナルドとイザベル)をモデルにしていても、90分くらいに収まるようにうまく物語が作られてます。

イザベルの率直さは、好きです。性的なことを躊躇なく話すのは、アスペで恥ずかしいという概念がないからとかと解説されているけど、そうかなあ。どこまでオープンにするかというの人それぞれだし、文化によって違えば、社会階層や年代でも違う。「言葉を文字通り理解する」という解説も、少女時代のお馬鹿な失敗はそうであっても、大人である彼女にはそのままあてはまらない。わざと過剰にエキセントリックに振舞うことができるくらい自覚的だし。

アスペルガーの恋愛映画だなんてマイナーで、あまり大きな宣伝もされていないようだし、ガラガラだったりしてなんて勝手に心配して映画館に入ったら、思いのほかいっぱいお客が入っていた。よかった。映画を見た人にはもお勧めです。

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2007年2月11日 (日)

映画と本『モーツァルトとクジラ』

映画『モーツァルトとクジラ』公式サイトへ
↑映画『モーツァルトとクジラ』公式サイトへ

アスペルガー症候群の二人の愛のお話です。

この二人と僕たち夫婦、似ていなくもない。ジェリーは1993年にAGUA (Adults Gathering, United and Autistic)という組織を作り、そこでメアリーと出会う。僕は1997年にアスペルガーの館というサイトを作り、そこで妻と出会う。でも、僕たちは彼らほどには波乱万丈ではないので映画になるよなこともないでしょう(^^;)

映画は、明日、妻と見に行く予定です。その前に原作の本『モーツァルトとクジラ』(ジェリー・ニューポート著/メアリー・ニューポート著/ジョニー・ドッド著/八坂 ありさ訳/NHK出版)を読みました。ジェリーとメアリーが交互に書いている自伝なのだけれど、それは章ごとに主人公が交替する形式の長編小説のようで、面白いです。同じ経験をしているはずなのに、二人が心の中で経験していることはとても違っていて…というのが、小説よりもあからさまです。たとえば二人が初めて結ばれる場面:

ジェリー:
 《メアリーとぼくは慎重にことを進めようとしたが、ファーストキスから二週間後のクリスマスに、ぼくのアパートで愛を交わした。こういうことに関してはメアリーの何分の一も経験を積んでいなかったが、辛抱強い彼女のおかげで落ち着いていられた。ベットの上でこんなにくつろげたのは初めてだ。
 ふたりで横になっていたとき、数年前には思いもしなかったことが実感できた。ぼくにはもうセックスは重要じゃない。同時に、ばかげた夢物語を作りあげて、これまでずいぶん多くの時間をむだにしてきたことに気がついた。セクシーで完璧な女性を恋人にして、ベッドを共にする。そうすれば、変わった自分を世間に見せつけてやれると考えていたのだ。
 セックスなんてどうでもいい、いまほしいのは友だちだ、と心のなかでつぶやいた。
 メアリーに聞こえなくてよかった。彼女に魅力がなかったわけではない。それどころか、ものすごくセクシーだったのだ。》(pp.176-177)
メアリー:
 《クリスマスの夜に、わたしたちは初めて愛し合った。彼の経験はわたしのかけらほどもないようだった。恋人――あるいはそれに近い人――は十年以上いなかったし、デートも五年近くしたことがないと言う。でも、経験のなさは気にならなかった。少なくとも最初は、好感のもてることだと思った。ジェリーが初めから、わたしとのセックスについていろいろ考えていたのはたしかだ。ただ、そのことにかなりの精神的エネルギーを注いでいたにもかかわらず、ベッドの上では不安のかたまり。(中略)
 そのうえ、ジェリーは驚くほど性的な行為に知識がなかった。彼の考えるセックスはずばりそうすることだけ。しかもできるだけ早く切りあげる。(中略)わたしは単純だから、いつまでもこのままではないだろうと思っていた。ふたりの関係のほかの部分がその不足を埋めているかぎりは、喜んでジェリーに時間を上げるつもりだった。
 たしかにそう思っていた――初めのうちは。》(pp.183-184)

(引用、長すぎ?)

身につまされます。このあと二人はどうなるのでしょう。ネタをばらしちゃだめですね。みなさん、本を読みましょう。映画を観ましょう。

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